わたしたちの想い

平成20年11月14日 ふうどばんく東北AGAIN 設立趣旨書より


 食は命です。

 

 食べることが生命を繋ぎ、安定した食糧の存在が争いを無くし、正しい食物連鎖が地球環境を守り、 食べ物をもったいないと慈しむ心が人の暮らしを豊かにします。

  東北には本来、自然の恵みに感謝して、”あがいん”(どうぞおあがりください、お召し上がりくださ い)の精神で、食べ物を譲り合い、助け合う風土がありました。


 しかし今、命である食に困っている人々が身近にいます。雇用と同時に住居も失ったホームレスや一 人暮らしの高齢者、障がい者、家族の暴力から逃げてきた人等、他人事ではありません。

 その一方で、 おいしく十分に栄養価値のある食べ物が、規格外や余剰生産、賞味期限が近いといった理由から毎日 廃棄され続けています。

 この歪んだ現状を危惧し、もどかしく思いながら私たちは、それぞれの立場から、それぞれの危機感 と目的と、自分が何かに役立てることへの希望を持って集まりました。


 価値があるにもかかわらず廃棄処分されそうな食べ物を無償で提供してもらい、責任を持って点検 ・整理して、生活困窮者へ届ける活動を行います。
 私たちはこの活動を通して、一人一人の暮らしを保障するセーフティーネットの一隅を担います。

 食 べられるために育まれた食品を、きちんと食べて消費します。

 廃棄物を減らし、二酸化炭素排出を抑え て、微力でも地球環境を守ります。

 この地域で作られた食べ物を大切に受け取り、この地域で困ってい る人へ大切に届けることで、地域を優しく結びつけます。

 共に働く仲間に公正な対価を支払い、安定し た雇用を創り出します。

 ひとりひとりが分かち合い、支え合い、相互扶助の心を行動で示します。

 これら の活動を知ってもらうことで、食べ物の大切さ、人と人の助け合いを子どもたちに伝えます。

 

 私たちのフードバンクは、食べ物の、人の、地球の命を大切に貯蔵します。そして、私たちが先人から 受け継いできた“あがいん”の精神で、食べ物の橋渡しをします。

  私たちは、ここ東北の地で、この目的を達成するために「ふうどばんく東北AGAIN」を設立します。 


誰も排除されることのない希望ある社会を目指して

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誰も排除されることのない希望ある社会を目指して (文 小椋 亘).pdf
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